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PENTAX Optio W60 を使ってみた


かねてから、コンパクトデジカメが欲しいなーと思っていました。

できれば、ポケットに入れておいて、必要なときにサッと出して撮影、サッとポケットに戻せるようなやつがいいなーと思っていた。また、雨天もあまり気にせず使いたい。

趣味と実益を兼ねてシーカヤックを始めた友人が、オリンパスμ720SW(生産終了)というデジ亀を自慢していた。その時は「防水かー。いいね。小さいし」くらいにしか思ってなかった。

その後、有名レビューブロガーがオリンパスμ1030SWを購入、レビューした記事を見て「これ欲しいっ!!」と熱烈に考えるようになりました。価格.comを眺めていると、じりじり値段が下がってるし、10m防水・防塵・耐衝撃……なかなかいいじゃん。

それで、量販店で現物を手に持ってみたりして、その欲しさを熟成しておりましたが、実際に買ったのは、その日の朝にたまたまウェブサイトで見かけた

w60

ペンタックスOptio W60でした。なんで?

警告 WARNING

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やはり、実物を手で触ってみることは大切なコトでした。ネットやカタログではなかなかわからない部分があります。そのひとつ、重さ。

ノートパソコンまで1gにこだわっているような表示をしていますが、ノートパソコンは100gくらい変わったところで、べつにどうということはないのではないか、と思っています。でも、デジ亀の100gは、だいぶ違いまっせ!! 胸ポケットに入れたときの衣服の乱れ方が、全然違う。

PENTAX Optio W60 OLYMPUS μ1030SW
約125g 173g
(電池・メモリーカード含まず)

オリンパスが、電池・メモリーカードを含まない非現実的な重量を示しているのでそれに合わせてありますが、約48gも軽いわけです。W60は電池・カードを装備しても約145gとのこと。これは、手に持った感じも「お? 軽いな」と思ってしまうくらい、軽いです。

では、実際にどんな感じなのか見てみましょう。

底部

底部からメモリーカード(SDカード)や電池を入れる部分があります。簡単な機構ですがロックされているので、ちょっとひっかけただけでは開きません。実際の開閉に少々不便を感じないこともないですが、それよりも防水防塵の安全性が優先でしょう。それほど頻繁に開閉する部分でもないので。

内部

フタを開けてオレンジ色のロックを外すと、電池がはずれます。SDカードを押すと、SDカードが出てきます。底蓋を開けただけで飛び出してくることはないと思います。

この部分に、USB2.0(mini-B)の接点も内蔵されています。

底蓋の裏側には、ゴムのパッキンが取り付けられており、これが防水性能の要と思われます。カタログによると、1年に1度の交換が推奨されています。交換にいくら費用がかかるか、調べていませんが有料であることは確かなようです。

使いづらい点を紹介しましょう。

電池部内側

電池の形状が線対称で点対称になっているようです。上下表裏、電池を4方向どの方向に向けても装着できてしまいます。装着できるなら動けよ、と思うところですが、そのような構造になっていません。

電池から電気を流す接点の位置は対称になっておらずズレているので、プラス・マイナス反対の電気が流れて故障してしまうということは無いようですが、ちょっと使いづらいです。サイズを小さくするために、電池の形に余計なデザインを追加できなかったものと思われますが、左右とも半円形ではなく、片側は四角くしておけば、装着できる方向は天地2方向だけになったわけなんですけど。ガイドの溝を切るなんてのも……コストがかかるんですかねぇ。

わたしはまだこうやって愚痴を述べるだけですが、「充電した電池を入れたのに動かない」とかいう問い合わせ、無いんでしょうか。

レンズ前

それから、電源OFF時に、レンズ面を保護するカバーが何もありません。これは、複雑で細かい可動部があると防塵性能が面倒だということだと思いますけれども、ついつい触っちゃうんです。レンズ面。レンズの前には保護ガラスが付いているので、拭けばいい話ですが、できれば拭かないで済む方法があったらよかったのに。

ちなみにこのガラスは、撥水加工がしてあるようです。

ファインダーが無いのもちょっと惜しいっ!! ファインダーがあれば、撮影中はいつでも液晶ON、ということがなくなるので、電池の持ちもよくなる可能性があります。カメラを手と顔でホールドできるので、ブレも少なくなる可能性があります。この頃のデジ亀はどうしても液晶画面を見ながら撮影するので、ワキがあいてしまい、撮りにくいんですよね。ホント、惜しい。

では、撮影画像を少し見てみます。

ISO50

実際にOptioW60で7Mで撮影した画像です。Pモードでただ押したらこのように写りました。シャッタースピード: 1/250・焦点距離: 5.0 mm・絞り: 4.2・ISO感度: 50・露出補正: 0.0(詳細は、拡大画像のExifを見てください)。

ISO6400

実際にOptioW60で7Mで撮影した画像です。DigitalSRモードでただ押したらこのように写りました。シャッタースピード: 1/15・焦点距離: 5.0 mm・絞り: 3.5・ISO感度: 6400・露出補正: 0.0 (詳細は、拡大画像のExifを見てください)。

同じモノを似たような場所から別のカメラのフルオートでストロボ焚いて撮影したら、こうなりました。

別カメラで

シャッタースピード: 1/60・焦点距離: 5.8 mm・絞り: 2.8・フラッシュ: ON(0059H)・ISO感度: 250・露出補正: 0.0

このカメラは開放F2.8で、最高ISO1600なんですが、さらに手ぶれ補正機能が付いています。食指がのびなかったのは、防水性能について自慢できる点が無かったからかもしれません。

次に、5倍ズームってのは、どのくらいのことか比較の画像を撮ってみました。光学的に5倍ズームなのに、レンズがせり出してこないってのは、どういう構造なんでしょうねぇ?

5倍ズーム

構造の話はわかりませんが、撮影するとこうなるわけです。左側が5mm(いわゆる約28mm、広角)で、右側が25mm(いわゆる140mm、中望遠)。左側の真ん中あたりをズームして撮ったのが右側ということです。140mmというと、結構寄れますね。

AF(オートフォーカス)は、そこそこ速いと思いますμ1030SWのAFがちょっと遅めという噂を聞きましてコンパクトデジカメのAFスピードを疑っていましたが、実用上とくに気にならない速度です。

ウェブサイトでは「約0.03秒の超高速顔認識+スマイルキャッチ」と、ピントが合う合わないとは別の次元の自慢をしてしまっているので、わかりづらい表示ですけど。

決め手はなんだったっけな?

ひとつは、超高感度ISO6400対応ということでした。手ぶれ補正機能付のカメラもだいぶ増えてきましたが、可動部が多いということは、それだけ故障に繋がるのではないかという心配が少々ありました。しかし、機械的に手ぶれを補正するのではなくて感度を上げて→つまりシャッタースピードを速くして手ぶれを防止するやり方は、嫌いではありません。被写体ブレも防げますし。

画質が荒れますけど。

それから、防水機能。これはμ1030SWと最後まで悩みましたが、いづれにしても10mも潜る機会が無い。いや、OptioW60の限界4mだって、まず潜らない。浜辺や川辺、雨天や台所などでの水濡れ・砂塵による問題が無ければいいわけなのです。パリダカにも随行しませんし(まぁ、砂漠のコースは中止になってますけど)。

さらに、ライバル機よりも軽い。「あれ? 電池忘れちゃった?」と思うくらい、軽いです。ライバル機よりも3mm程度厚いことが赦せるくらい、軽いです。

さらに決定的にしたのは、メモリーカード。SDカードはコンビニなどでも購入できるし、対応しているカードリーダーも数多く、ノートパソコンにもリーダーが内蔵されていたりすることも珍しくありません。また、SDカード対応の一眼レフカメラもあるくらい、メジャーなフォーマットです。μ1030SWは、ナントxDカードなんです。これが、購入を遅らせ見送らせた最大の原因と言ってもいいかもしれません。

たとえば、何かの理由でコンパクトデジカメが不要になったとして、カードを再利用することになった場合をちらりと考えてしまった。SDカードなら対応するデジカメも数多い。

さらに、HDDストレージにデータを保管するとなるとCFカードアダプタが必要になるのだが、SDならばCFカードアダプタは何種類か存在し、タマ数もそこそこ出ているようなので価格もわりとこなれている。xDカードをCFカードとして使うアダプタは種類が少なく、価格も高額。

その他、気になる機能

何かに使う予定もありませんし、これにしようという決め手でもなかったのですが、1cmまで接写できるのもちょっと面白いです(μ1030SWは2cm)。そんなに寄って、何を撮るんだろう? 特徴ではありますけど。

接写

まず1cmまで近寄る撮影もそれほど無いと思いますが、普通の接写からさらに半歩前に出られる感じは、迫力のある映像に結びつくかもしれません。

さらに、この機能もあまり使わないかもしれませんが、目つぶり検出機能がついてました。母を撮ったら「目をつぶったかもしれません」みたいなメッセージが出ましたけど……老人のくぼんだ目はあいてました。もしかすると「目がつぶらかもしれません」っていう隠しメッセージだったんでしょうか? ε=(ノ_ _)ノ (ホントは、「まばたきを検出しました」だったかもしれません)

この頃のコンパクトデジカメの必須機能のようになっている、パノラマ機能も付いています。複数枚の写真をつなげて1枚のパノラマ写真にする機能。これも使わないかもなー。うまくつながらないことが多いので。でも、あとからパソコンでつなげたりすることが無いわけでもないので、参考程度に使う可能性も無いわけではないです。

2枚のタテ写真をつなげるWIDEモードと、3枚のヨコ写真をつなげるパノラマモードとあります。

動物モードで、猫モードと犬モードに分かれているのも……使わないかも。

その他、気になる点の比較。

PENTAX Optio W60 OLYMPUS μ1030SW
ISO50〜6400 80〜1600
F3.5〜5.5 F3.5~5.1
5〜25mm
(35mm判換算)約28〜140mm
5.0~18.2mm
(35mm判換算)28~102mm
3648×2736/10Mピクセル 3648×2736/10Mピクセル
SD/SDHCメモリーカード xD-ピクチャーカード™
98(W)×55.5(H)×24.5(D)mm 93.2(W)×61.4(H)×21.3(D)mm
水深4m、連続120分までの撮影が可能
JIS保護等級8級
水中約10mでの撮影が可能
JIS/IEC 保護等級8級(IPX8)相当
防塵 JIS防塵保護等級5級 防塵 JIS/IEC 保護等級6級(IP6X)

あと、販売価格も(その日のその店では)ちょっと安かったんですね。W60。

腰抜けなので、まだ水没させていません。機会があればぜひ水没させたい。けど、それってちょっとした保険ととらえることにしました。また、冒頭のシーカヤッカーを撮るとなったら忘れず携行することでしょう。

【リンク】

【追記】2009.06
なんと、画像が破損。初めてのことです。ファイル名が連番になっているはずなので、4087カット目の出来事でした。まぁ、べつにどーでもいい画像だからよかったのですけれども。

これが、カメラの問題なのか、カードの問題なのかは、わかりかねます。


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おおおっ、真剣に読みふけってしまいましたよ!
すごい詳細レビューだ!
「あれ? 電池忘れちゃった?」な軽さ、店頭でさっそく体験してみようと思います。

是非μ1030を持参して、ちょっと比べて貰いたいです。
まぁ、店頭展示品でもいいんですけど。

僕はこれが今気になって仕方ありません。
http://dc.casio.jp/product/exilim/ex_f1/

スロー動画、すごいですよね。
そんな価格帯のカメラにくっつけちゃうなんて!!
この人たち↓も、かなりお気に入りの様子です。
http://portal.nifty.com/2008/06/27/a/
http://portal.nifty.com/2008/06/09/b/
http://portal.nifty.com/2008/08/11/b/3.htm
(実際の動画が見られます)

写真屋さんと話してたら
ペンタプリズム無いのにPENTAXって言っちゃだめだよね!!
だって。
うーむ、たしかにペンタックスの語源といえばそうだけど。
6×7もレフレックスで頑張っていたペンタックスを思えば
そう言うキモチも解らなくない。

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